作成:2021・01・11


お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


 

 1.衝撃のTECHART ライカMマウントレンズ-ソニーEマウントアダプター LM-EA7

 ペンタックスのAFアダプター×1.7は、コンバージョンレンズを動かしてMFレンズをAFレンズにするものでした。そのような先入観を覆して2016年3月に発売された TECHART LM-EA7というレンズマウントアダプターの出現は、αシリーズのボディを1台も持っていないだけでなく、Mマウントレンズも1本も持っていなくても...狂喜乱舞です。

 LM-EA7は、MFのMマウントレンズをフランジバック18mmのαシリーズのEマウントに変換して、AFレンズにするというもので、レンズ側のマウント面を前後に動かしてAF動作するので、焦点距離はそのままで画質変化の懸念もありません。登場後もファームウェアの改訂を重ね、αシリーズの対応する新機種を増やして、息の長いマウントアダプターになりました。ただし、全群繰出しではないズームレンズやインナーフォーカスレンズなどは原理的に対応していません。

 LM-EA7には、繰出し量が4.5mmという制約はありますが、像面位相差AFでコンティニュアスAF(AF-C)にも対応するというのにも感心します。国内販売元の正規代理店は、レンズ重量は最大500gを指定しています。レンズが重いと過負荷による回路や駆動モーターの損傷のリスクが生じますので注意が必要かと思います。海外では2ポンド(900g)までと話もあるようですが、ここでは最大500gを遵守します。
 

LM-EA7を付けたα7RII です

 タクマーレンズに少し溺れていたので、ライカMマウントレンズはひとつもありませんが、Webには、LM-EA7にMFレンズ用の中間アダプターを二段重ねに追加して撮影した楽しそ〜☆彡な 作例がたくさん紹介されています。
 このLM-EA7というアダプターと対応するαシリーズのボディは、とても欲しい存在でした・・・α7RII も対応しています。意を決して、並行輸入品のLM-EA7と、とても良いコンデションのα7RII を購入してしまいました。
 

1.1 タクマーレンズ用の中間アダプター

 さて、Sマウントの二段重ね用中間アダプターは、外径が大きくてLM-EA7と干渉するものがあるそうですが、TECHARTから干渉せず組合せができる小径の K&F Concept KF-42M2 が供給されています。さらに、YIYO(いよ) M42マウントレンズ-ライカMマウントアダプターも、コンパクトで軽量です。そして、Pixco(バシュポ) ヘリコイドアダプター付きのM42マウウント-Mマウウントアダプターも買いました。当然ですが、いずれもピン押しタイプです。ところが、SMCタクマー85mmF1.8は、これらのピン押しタイプの中間アダプターには取り付けられないという問題(試写のページ参照)が生じました。幸いにも、Kマウントレンズに用意していた YIYO ペンタックス Kマウントレンズ-ライカMマウントアダプターを、マウントアダプターKで変換してSMCタクマー85mmF1.8の急場をしのぎました。そして、YIYO M42-Mマウントアダプターでは、SMCタクマー50mmF1.4も微妙に干渉し絞りリングが回らないことがあります。
 なお、K&F Concept KF-42M2とYIYO M42-Mマウントアダプターは、レンズを締め付けたとき指標が上方になる様に、固定位置をイモネジを緩めて調節できます。

Sマウントの二段重ね用中間アダプター比較

K&F
Concept KF-42M2
YIYO
M42-Mマウントアダプター
Pixco ヘリコイド付
M42-Mマウウントアダプター
YIYO
K-Mマウントアダプター

 重量:実測 94g
 面間:実測 17.6mm
 固定イモねじ3点 レンチ不付
 LM-EA7接続に干渉なし
 参考 3,780円

 重量:実測 73g
 面間:実測 17.5mm
 固定イモねじ3点 レンチ付
 LM-EA7接続に干渉なし
 参考 2,650円

 重量:実測 57g
 面間:実測 17.6mm〜29.6mm
 固定位置調整は出来ないかな
 LM-EA7接続に干渉なし
 参考 5,180円

 重量:実測 70g
 面間:実測 17.4mm
 −
 LM-EA7接続に干渉なし
 参考 2,550円

堅牢な質感だが重量もそれなり
 
代理店の推奨品   〇

適度な質感を保ちつつコンパクトに軽量化されている
Sマウントレンズに  ◎

重量も軽くやや頼りない作り。
内面反射がひどく植毛紙追加。
引き伸し用レンズに  〇

Kマウントレンズ用。
マウントアダプターKを介してSMCタクマー85mmF1.8に使用
 
 タクマーレンズの試写には、主に YIYO M42-Mマウントアダプターを使っています。Pixco ヘリコイド付 M42-Mマウウントアダプターは、引き伸し用レンズに使うことが目的です。ヘリコイドの操作感が最初はシャリシャリした感じであまりよくありませんが、ガタもなく使用上の問題はありません。ヘリコイドの繰出し量は約12mmです。引き伸し用レンズを付けて判ったのですが、内面反射がひどいので植毛紙を貼りました。ちなみに、LM-EA7の内面は、微妙な部分に植毛加工が施されていました。引き伸し用レンズの使用に関しては、次のページに記載します。


ドデカタクマー 35mm F2 [1963-1966]を中間アダプターを介してLM-EA7に


 本科のページに掲載のSマウントレンズ一覧表から、重量500g以下の条件を満たす交換レンズを拾うと、下表のように40件になります。標準レンズは全て重量の条件を満足します。ここで、135mm F2.5は、併用する 中間アダプターの正味重量が実測で57g〜94gありますので、なるべく使用は控えることにしました。また、取扱説明書では、鉛直方向のモーメントを気にしているようで、焦点距離が135mmを超えるレンズを使用する場合は、三脚の使用を勧めています。
 標準レンズ以上の焦点距離のレンズでのクローズアップ撮影では、ヘリコイドでおおよそのピントに合わせてから、開放でAFを作動させるようにしないと電池がムダに消耗します。使うと痛感するのですが、LM-EA7の繰出し量が4.5mmなので、長焦点レンズではあまりご利益がありません。特に望遠レンズでは、もっぱらレンズのヘリコイドでピント合わせをすることになります。

 しかし、短焦点のたくさんのタクマーレンズが、AF化され、絞り優先EEで使用できるのは魅力で、K-1とマウントアダプターKではとても望むべくもない世界です。

 フィルムカメラ用のオールドレンズを楽しむなら、EOS 5Dでも十分で、K-1の3640万画素や、α7RII の4240万画素だとレンズのあら捜しになってしまうと思いました。しかし、4000万画素は、解像力で言えば1000万画素センサーの倍ですから、それほどの超微粒子センサーではありません。とにかく、拡大してみて納得したり、思いのほかの性能に感心したり、タクマーレンズのあばたもエクボを捜してみたいと思います。

                               タクマーレンズの試写のページ


重量が500g以下のタクマーレンズ [交換レンズ]

銘  柄 公称重量 [g] 銘  柄 公称重量 [g]

 SMC Takumar 120mm F2.8
 SMC Takumar/ Super- Takumar 24mm F3.5
 SMC Takumar/ Super- Takumar 20mm F4.5
 SMC Takumar/ Super- Takumar [後期] 35mm F2
 SMC Macro-Takumar 100mm F4
 SMC Macro-Takumar/ Super-Macro-Takumar 50mm F4
 SMC Takumar/ Super-Takumar [後期] 28mm F3.5
 Ultra-Achromatic Takumar 85mm F4.5
 SMC Fish Eye Takumar/ Fish Eye Takumar 17mm F4
 SMC Takumar 85mm F1.8
 SMC Takumar [後期] 135mm F2.5
 SMC Takumar [前期]/ Super-Takumar 135mm F2.5
 SMC Takumar/ Super-Takumar [後期] 150mm F4
 Super-Takumar [前期] 150mm F4
 Super-Takumar [前期] 35mm F2
 Macro-Takumar 50mm F4
 SMC Takumar/ Super-Takumar 85mm F1.9
 Quartz-Takumar 85mm F3.5
 SMC Bellows-Takumar/ Universal-Takumar 100mm F4
 SMC Takumar/ Super-Takumar [後期] 35mm F3.5
 Super-Takumar [前期] 35mm F3.5


232
243
246
240
350
242
212
248
230
341
470
449
321
320
398
265
340
126
140
152
152


 Fish-eye-Takumar 18mm F11
 Takumar 100mm F2
 SMC Takumar/ Super-Takumar [後期] 135mm F3.5
 Super-Takumar [前期] 135mm F3.5
 Takumar [後期] 135mm F3.5
 Tele-Takumar 200mm F5.6
 SMC Takumar/ Super-Takumar 105mm F2.8
 Takumar 105mm F2.8 [フィルタ49mm]
 Super-Takumar [前期] 28mm F3.5
 Auto-Takumar 135mm F3.5
 Auto-Takumar 85mm F1.8
 Auto-Takumar 105mm F2.5
 Auto-Takumar 35mm F3.5
 Auto-Takumar 35mm F2.3
 Takumar 105mm F2.8 [フィルタ46mm]
 Takumar 35mm F4
 Takumar [前期] 135mm F3.5
 Takumar 83mm F1.9
 Takumar 100mm F3.5


97
350
331
343
315
370
278
250
260
310
330
280
135
310
250
138
300
305
280

銘柄が、SMC Takumar/Super-Takumarと併記の場合、公称重量はSMC Takumarの重量です。

 

1.2 タクマーレンズを楽しむにあたり

 SonyのImaging Edge DesktopをPCにインストールし、ビュアーで撮影した写真を見てみました。ボディの背面モニタやファインダーの画像とほぼ同じ調子に再現されます。PC画面上で等倍以上に拡大もできますが、あれれぇ、モザイク模様になりません。画素の補完をしています。ビュアーに限らず、最近の画像ソフトは、双三次補完(Bicubic)などの処理が採られているようで、芯があって品の良いボケ方をします。拡大するに伴い、描写の個性が見えてくるかと思いましたが、これでは、レンズの解像力や色収差は、うかつに判断できません。とにかく、拡大するのはピクセル等倍の100%までにします。

 どおりで、最近のタクマーレンズ評判は、色収差の指摘は少なくなり、ボケの評価点もよくなっています。画像ソフトが進歩することで、タクマーレンズの評判も上がっているのかもしれません。ひいき目すぎなのは自覚してはいますが、レンズマウントアダプターを使ってオールドレンズを楽しむ先人にも、なぜかタクマーレンズは好評です。
 現在の中古のタクマーレンズは廉価で、M42マウントアダプターも豊富で敷居が低いことも一因かと思います。タクマー度という言い方をしますが、無理にシャープネスを追求せず質感の描写を重視したり、とろけるような表現だったりとさまざまですが、惹きつけるものが何か解るかもしれません。とはいえ、シャープネスは、α7RII に対してほぼ及第点だと思います。

 なお、シャッター半押しAFにずっと慣れ親しんでいたのですが、シャッター半押しAFが「入」では絞って使えませんので、レンズを絞り込むために絞り開放で親指AFを働かせてから、絞り込んでシャッター切るようにしてます。親指AFは、結局は、馴染みやすいAF/MFボタンをAFオンに割り当てました。慣れるしかありません。
 どの辺までかは、個人の判断になるかと思いますが、今後もひとつずつ手持ちのタクマーレンズを試写して描写の個性を楽しみたいと思います。


 

 

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 更新日 : 2021・01・11.

 

 

    余 談

[ご参考] タクマーレンズに適したボディ 個人的な感想です

K-1を使う
 Kマウントレンズだけでなくタクマーレンズ用のフルサイズ版のボディとしても、K-1を使っています。使い勝手は多少煩雑ですが、慣れればそれなりです。ピント合わせは、F5.6までは中央1点のフォーカスエイドが機能しますし、フォーカスインジケータの正確さは定評があります。スクリーンはピントの山も掴みやすいのですが、光学ファインダーは拡大して確認することはできません。絞ると真っ暗になりますので、先にピントを合せて撮影します。
 背面モニターでのライブビューですが、合焦部分の輪郭がピーキングで強調でき、OKボタンを押せば、AF/MFにかかわらす拡大できて後ダイアルで倍率も変えられます。ライブビューときに限りますが、拡大したMFでピント合わせもできますし、コントラストAFで合わせたピントを拡大することもできます。とにかく、MFできっちりピント合わせができ、AFのピント精度にも感激します。この点は、α7RII よりは一枚上手で、背面モニタのシェードがほしくなります。デジタルプレビューというテスト撮影も出来ます。詳細は、本科の「K-1でSマウントレンズ、Kマウントレンズを使用するときのポイント」を参照ください。

 当然のことながら、AFカプラーの付いたKAFマウントレンズが未だに使えます。写りに関しては、ホワイトバランスの自動調整は、標準設定では少し地味だと思います。正直なところ、悩みはパープルフリンジでした。


α7RII を使う
 α7シリーズは、制約はあるものの、LM-EA7を付けるとAFになるというのが大きなアドバンテージです。また、AマウントレンズをAFで使用できるマウントアダプターLA-EA4やEA5や、キャノンEFマウントレンズをαシリーズのボディで使うための電子マウントアダプター(SIGMA MC-11など)の存在こそが、LM-EA7と同様に大きなアドバンテージです。そもそも、α7RII とLM-EA7を買ってしまった動機でもありますが、使えるレンズの重量と繰り出し量の制約があり万能ではありません。
 ホワイトバランス自動調整、ダイナミックレンジオプチマイザーも効きます。クリエティブスタイルはスタンダードで使っていますが、それなりに良い雰囲気の絵になります。
 しかし、LM-EA7を用いずに単純なS(M42)マウント-Eマウント変換アダプターを使用してMFで使う場合は普通のボディになってしまいます。フォーカスエイドはなく、ピーキングで合焦部分の輪郭を強調します。ピント拡大は5.9倍と11.7倍と抜群です。欲を言えば拡大画像はインポーズで表示して貰えると有難いところです。
 
 ボディ内手振れ補正機構を備え、ローパスフィルタレスなのは、K-1と同じですが、α7RII は、裏面照射型センサーが採用されており、パープルフリンジが発生しにくいと言われます。強力なノイズ処理でフリンジ除去をしているのではないかという巷の話もあります。確かにEOS 5D MarkII やK-1とは違う! と実感しており、今度こそはタクマーレンズの出番が増えると期待しています。
 レンジファインダー用広角レンズなどで、後玉がイメージセンサーに近いため発生する斜め入射光によるフレア、いわゆる周辺部の色かぶりですが、α7RII の裏面照射型センサーとローパスフィルタレスでは発生しにくいようで、ウルトラワイド-ヘリアー 12mm F5.6を試写した限りでは発生しないようです。
 
 LM-EA7に関しては、顔面パンチにならない程度の繰り出し量で結構ですから、大型レンズに対応したARマウントやSRマウントバージョンが欲しいと思います。それに自動絞りのS(M42)マウント変換アダプター ... 妄想です。
 現実の世界では、PENTAX-Sony Eアダプター LA-KE1というアダプターがもうすぐリリースされるようです。KAF、KAF2。KAF3、KAF4マウットのレンズが、Sony α シリーズのボディで使えるアダプターですが、残念ながら、KAやKMマウットなどのMFレンズには非対応だそうです。惜しいいなぁ。
 

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[ご参考] LM-EA7でのAF撮影

絞りはF2.0
 失敗談をひとつ。。。とにかく、焦る気持ちでAポジションで、使ってみました。電源を入れると程よい調子のファインダー像なのですが、撮影すると、随分と露出オーバーで、何故ファインダー像と同じ調子にならないのか悩みました。
 並行輸入品の英文の取り扱い説明書では、明示的には書いてありませんが、国内販売元の取り扱い説明書には、ボディ側の絞りをF2.0に設定して、レンズ側の絞りリングで調節するよう書かれています。絞りを割り当てているダイアルで、絞りをF2.0にして撮影すると適正露出です。
 Aポジションでは、自動絞りのEマウントレンズならダイアルで指定した値に絞り込まれて露光されますが、LM-EA7では、マニュアルレンズの絞りに関係なく、レンズ開放F値がF2.0のレンズ(撮影情報では DT 40mm F2.8 SAM)を模擬しており、ボディ側に絞りは開放だぞと錯覚させるためF2.0で撮影しないと露出オーバーになる道理でした。
  ボディ側の絞りをF2.0にして撮影するのが、LM-EA7のが最低限の要求です。
  ほかに、[シャッター半押しAEL]を[切]に設定しろというのもありますので、切にしています。

レンズを絞ってAF撮影
 α7RII のAF検出輝度範囲の下限の制約から、LM-EA7を使う時にレンズを絞ってしまうと、暗くなってAFが作動しなくなります。いつも開放という訳にはいかないので、シャッター半押しAFではなく、親指AFで使うのが答えのようです。下のコラムに親指AFで使うための設定を記載します
 
 取扱説明書によると、ボディ側の絞りを特定の値にしてシャッターを切ると、フォーカスを固定したり、レンズデータを変えたりする隠しコマンド的な設定ができますが、ここでは説明を省略させて頂きます。
 

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[ご参考] α7RII の設定

 以下は、[MENU] 設定の一例です。
LM-EA7を親指AFで使う ・・・ 便宜的にAF/MFボタンで説明します
 [カスタム設定]の[シャッター半押しAEL]は[切]を選択 :使い方との兼合いなのか[オート]でも特に不都合なし
 [カスタム設定]の[シャッター半押しAF]は[切]を選択
 [カスタム設定]の[カスタムキー設定]の[AF/MFボタン]は[AFオン]を選択
 LM-EA7を付けたら、モードダイアルは"A"または"M"ポジションにし、前/後ダイアルで絞りを F2.0 に設定しておきます。
 AF/MF / AEL切換レバーをAF/MFに合わせておきます。AF/MFボタンを押してAFでピント合わせをします。
 ピントが合ったら絞りを絞ってレリーズします。
 レリーズ前に、レンズのヘリコイドでピントの微調整はできるのですが、ピントを拡大する方法はないようです。
 しかし、α7RII の微妙なAF精度のままピント拡大できるようにすると、世間の評判を落としかねません。
 
MFレンズを使ってピント拡大をできるようにする ・・・ 便宜的に中央ボタンで説明します
 [カスタム設定]の [カスタムキー設定]の[中央ボタン]は[ピント拡大]を選択
 本当に接点のないMFレンズを付けたときには、中央ボタンでピント拡大ができます。
 AFのときにピント拡大ができないのはα7シリーズの欠点なので対策を望むところです。
 
LM-EA7を使っているときにMFでピント合わせする ・・・ 便宜的にC2ボタンで説明します
 [カスタム設定]の [カスタムキー設定]の[C2ボタン]は[再押しAF/MFコントロール]を選択
 LM-EA7を使っている場合に、C2ボタンを押してMFに切替えると、中央ボタンでピント拡大ができます。
 レンズのヘリコイドでピント合わせをします。そのまま絞りを絞ってレリーズできます。
 再度C2ボタンを押すとAFに戻ります。
※残念ながら、C2ボタンを押したときにLM-EA7は定位置に戻ってしまい、AFで合わせたピントを拡大して微調整することはできません。背面モニタでは、AF/MFどちらにしてるか MFまたはAF-S が表示されます。EVFでは、とりあえずAF範囲の枠の有無で判断しています。
 

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[ご参考] 手ブレ補正の設定など

 α7RII の手ブレ補正能力は強力ですが、手ブレ補正設定がオートの場合、LM-EA7に付けるレンズを変えても、LM-EA7の焦点距離は変わりません。初期値は15mmになっています。焦点距離に対応する絞り値で~シャッターを切ってLM-EA7の焦点距離を変更しまが、絞り値と焦点距離の対応表の携行が必要です。
 いっそのこと、レンズを交換したとき、マニュアルで焦点距離を設定するほうが簡単なので、そのための設定をして置くと使いやすくなります。
手ブレ補正を使う設定例 ・・・ 便宜的にC4ボタンで説明します
 [撮影設定]の [手ブレ補正]は[入]を選択
 [撮影設定]の [手ブレ補正設定]は[マニュアル]を選択し焦点距離を選ぶ
 [カスタム設定]の [カスタムキー設定]の[C4ボタン]は[手ブレ補正設定焦点距離]を選択
 レンズを交換したときは、C4ボタンを押して、メニューから焦点距離を選びます。
 
 α7RII の取扱説明書では、三脚使用時は、手ブレ補正は切るように求めています。広角レンズ使用時はあまり手ブレ補正の必要性は感じないので、電池の消耗を防ぐためにも手ブレ補正は切りたいと思います。
 使用頻度の低いホワイトバランスを割当てていたカスタムキーC1ボタンに[手ブレ補正]を割当てることにしました。ホワイトバランスはファンクションキーからも呼び出せます。
 
 状況やお好みで調節なのですが、被写体が動くとき、1/100秒でもISO 100は残念です。もう少し高速シャッターで撮りたいと感じました。
ISO AUTOを調整する ・・・ 忘れないためのメモなので要点だけです
 高速シャッターにする方法は、以下のふたつがあります。
 ・[ISO AUTO低速限界]の設定を"標準"から"高速"や"より高速"に変更し、標準より1段づつ高速でISO感度を上げる。
 ・ISO感度を押して、ISO AUTO範囲の下限を100からでなく、200や400からに変更して、より高速でシャッターを切る。
 

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[メモ] 写真の拡大
 Windows標準アプリのペイント3D、ペイント、Windowsフォトビュアーは等倍以上に拡大するとモザイク模様になりますが、フォトはモザイク模様になりません。念願だったのですが、SilkypixをアップデートしてVer.10を入れました。Silkypixの新しいバージョンでも、モザイク模様になり、倍率色収差がよく判ります。しかし、Silkypixは、みずみずしい仕上がりがきれいすぎるんです。試写なので、今回は、Imaging Edge DesktopのEditを使います。
 なお、ここでは、拙い写真を「作例」と言うのには恐れ多く、写りを確認する意図なので「試写」と言っています。ご理解お願い致します。
 

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[ひとり言]
 上の1963年登場のドデカタクマー(Super-Takumar 35mm F2)の撮影画像を拡大していくと、芯があってソフトレンズのように柔らかににじんでいます。背景は二線ボケにならず、当時の解像力至上主義どこ吹く風で、みずみずしい質感がそれなりに再現されています。周辺の光量は意識して確保されていますが、四すみの画質にはあまりこだわっていません。絞れば、このにじみは解消して行きます。コンピューターが発達していない時代に、レンズの設計をしたことには、改めて、尊敬の念を感じます。

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